その辺りで見た野鳥

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クロヅル1羽、カナダヅル2羽

クロヅル(黒鶴、Grus grus)は、ツル目ツル科ツル属に分類される鳥類。
学名の grusラテン語で「ツル」という意味である。

カナダヅル(加奈陀鶴、学名:Grus canadensis)は、ツル目ツル科に分
類される鳥類の一種である。

上、1羽がクロヅル・・・
イメージ 1
下、2羽がカナダヅル・・・
有り難う御座いました・・・

クロヅル

分布
ヨーロッパ北部のスカンジナビア半島からシベリア東部のコリマ川周辺に
いたるユーラシア大陸で繁殖し、ヨーロッパ南部、アフリカ大陸北東部、イ
ンド北部、中国などで越冬する。日本には、毎冬少数が鹿児島県の出水
ツル渡来地に渡来するが、その他の地区ではまれである。過去、鹿児島
県のほかには、北海道、茨城県静岡県山口県徳島県沖縄県本島、
および埼玉県、兵庫県鳥取県島根県新潟県佐渡香川県、福岡県、
長崎県熊本県、それに奄美大島での記録がある。

亜種
Grus grus grus (Linnaeus, 1758) 基亜種、ヨーロッパクロヅル ヨーロッパ北部からウラル山脈以西で繁殖し、ヨーロッパ南部、アフリカ 北部で越冬する。

Grus grus lilfordiSharpe, 1894) 亜種、クロヅル(アジアクロヅル)
トルコおよびウラル山脈以東の、シベリア西部、新疆ウイグル自治区
モンゴルなどで繁殖し、冬季になるとベトナム、インド、朝鮮半島 、日本
(出水地方)などへ渡り越冬する。

形態
全長110-125センチメートル、翼開長180-200センチメートル。翼長55-63cm、
跗蹠長21-29.5cm。雄5.1-6.1kg、雌4.5-5.9kg。ナベヅルよりやや大きい。雌
雄同色。成鳥の頭頂は赤く裸出し、まばらに黒く細い毛状の羽毛が生える。
後頭から眼先、喉から頸部前面の羽衣は黒く、頭部の眼の後方から頸部側
面にかけては白い。胴体の羽衣は淡灰褐色または灰黒色。和名は全体的に
黒っぽいことに由来するが、亜種においては、ヨーロッパクロヅルのほうがク
ロヅル(アジアクロヅル)より濃い色をしている。三列風切が長く房状であり、
静止時には尾羽が三列風切で覆われる。初列風切や次列風切は黒く、三列
風切は灰色で先端が黒い。飛翔時には黒い風切羽と淡色の雨覆との差は、
マナヅルや、カナダヅル、アネハヅルと同様に明瞭である。虹彩は赤または
橙色から黄色。嘴は淡黄色または黄褐色。足は黒または黒褐色。幼鳥は全
体として淡灰褐色で、頭頂の赤色がなく、頭部と頸部の白色と黒色も不明瞭
である。

生態
湿原、湖沼、河川、草原、農耕地などに生息する。食性は雑食で、植物の茎、
芽、昆虫、爬虫類、鳥類の卵や雛、ドジョウやザリガニなどを食べる。湿原の
地面または浅瀬に草や茎を積んだ直径約1mの巣を、雌雄で作り、2個の卵
を産む。卵は灰褐色の地に褐色の斑点があり、大きさは約9×6cm(8.8-10.9
cm×5.65-6.7cm)。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は28-31日。幼鳥はおよそ
10週で飛翔できる。日本では繁殖しないが、自然状態でナベヅルと交雑する
こともあり、そのようにして生まれた交雑個体は通称ナベクロヅルと呼ばれて
いる。ナベクロヅルの雄とナベヅルの雌とのつがいが幼鳥とともに、鹿児島県
出水平野に近年渡来している。


カナダヅル

分布
アメリカとシベリア北東部極地で繁殖し、冬季はアメリカ南西部に渡る。中国
大韓民国などのアジア東部では迷鳥として記録されることがあり、また西ヨー
ロッパでは極めて珍しい迷鳥である。日本では、稀な冬鳥としてほぼ毎年1-2羽
が記録されている。記録は北海道から九州まで各地であるが、多くはタンチョウ
やナベヅルの群れに混じっているところを記録されたものである。

形態
大きさは、亜種によってさまざまである。
G. c. canadensis (Lesser Sandhill Crane) メスの平均:3.34 kg, 98 cm, 翼長 1.6 m.
G. c. tabida (Greater Sandhill Crane) オスの平均:5 kg, 119 cm, 翼長 2.12 m.

日本に飛来する亜種は G. c. canadensis とされているが、本種は日本に飛来す
るツル類の中でも小型の部類に入る。雌雄はよく似た姿をしている。成鳥は灰色
である。翼には褐色みを帯びた羽が混ざっている。前頭部は赤く、頬が白く、暗
色の長く尖った口ばしをもつ。足は暗色で長く、飛行の際には後に長く延びた足
と、まっすぐ保った長い首が特徴的である。幼鳥は、上半身は赤みを帯びた茶色
、下半身は灰色である。前頭部は赤くない。アメリカの湿地に生息する大型で
灰色の鳥には、他にオオアオサギがいる。オオアオサギはカナダヅルと大きさは
ほぼ同じで、時に間違って「ツル」と呼ばれるが、羽や体格、飛び方がカナダヅル
とはまったく違う(オオアオサギは首を伸ばさず、体の方に折り畳むようにして飛
行する)。

生態
繁殖地ではツンドラや草原地帯の沼や湿地に生息し、つがいで広い縄張りを持
っている。枯れ草を積み上げて巣を作り、2卵を産む。抱卵は雌雄ともに行い、
卵日数は約30日である。越冬地では、通常群れで生活する。

化石
カナダヅルは、現生鳥類の中で最も古い化石を有しており、900万年前の化石に
現在のカナダヅルと全く同じ鳥が記録されている。