コハクチョウ
コハクチョウ(小白鳥、Cygnus columbianus)は、
鳥綱カモ目カモ科ハクチョウ属に分類される鳥類。
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分布
C. c. bewickii コハクチョウ
ユーラシア大陸北部で繁殖し、冬季になるとヨ
ーロッパ(アイルランド、イギリス南部、オランダ、
(東部個体群)へ南下し越冬する。
アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ北部
種小名columbianusは「コロンビアの」の意で、基
亜種の越冬地の1つであるコロンビア川に由来す
なるとカリフォルニア半島やチェサピーク湾などへ
南下し越冬する。
形態
全長115-150cm。翼開張180-225センチメートル。
属内では頸部が太短い。全身の羽衣は白い。
嘴の先端が丸みを帯びるか角張って突出せず、
色彩は黒い。鼻孔は嘴の中央部よりやや先端寄
りに開口する。気管が長く紐状。後肢の色彩は
黒い。幼鳥は全身の羽衣が淡灰褐色。
- C. c. bewickii コハクチョウ
翼長オス51.5-53.5センチメートル、メス47.5-52.5
センチメートル。上嘴基部から鼻孔にかけて黄色
い斑紋が入る。
翼長オス50.1-56.9センチメートル、メス50.5-56.1
センチメートル。眼先に黄色い皮膚がわずかに
裸出する。
分類
以前は和名がハクチョウとされていたが、1974
年に発行された日本鳥学会のリストからはハク
チョウ属他種との混同を避けるためにコハクチ
ョウへ変更された。亜種を独立種とする説もある
。亜種コハクチョウを2亜種(西部個体群C. c. b
ewickii、東部個体群C. c. jankowskii)に分割す
る説もあったが、有力ではない。
Cygnus columbianus bewickii
コハクチョウ Bewick's swan
Cygnus columbianus columbianus (Ord, 1815)
る。日本へはごく少数が冬鳥としてコハクチョウ
の群れに混じって渡来する。全長は約132cmで、
コハクチョウ(全長約120cm)よりはやや大きい。
コハクチョウよりもくちばしの黒色の占める割合
が大きく、付け根の部分がわずかに黄色である。
交雑個体と考えられる個体も観察されている。
(学名:C.c.columbianus)とされているが、分布域
が明確に分かれることと体の大きさが異なるこ
となどから、独立種とする説もある。この場合、
本種の学名はCygnus columbianusとなり、コハ
クチョウの学名はCygnus bewickiiとなる。
生態
河川、湖沼、内湾などに生息する。
繁殖形態は卵生。2-5個(基亜種は3-5個)の卵
を産む。抱卵期間は29-32日(基亜種30-32日
、亜種コハクチョウ29-30日)。