その辺りで見た野鳥

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カワセミ♀

カワセミ翡翠、翡翆、魚狗、川蟬、学名:Alcedo atthis)は
ブッポウソウカワセミカワセミ属に属する鳥。水辺に生
息する小鳥。鮮やかな水色の体と長いくちばしが特徴。ヒス
イ、青い宝石、古くはソニドリ(翠鳥、鴗と呼ばれることもある。

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オジロワシを待っている時に・・・

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やって来ないので・・・

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近くをウロウロ・・・

形態
全長は17 cmほどで (16-20cm) 、スズメよりも大きいが、
長いくちばし(嘴峰長3.3-4.3 cm)のため体はスズメほど
の大きさ。日本のカワセミ科のなかでは最小種となる。
翼開長は約25 cm(24-25cm)。体重19-40g。くちばしが長
くて、頭が大きく、頸、尾、足は短い。オスのくちばしは黒
いが、メスは下のくちばしが赤いのでオスと区別できる。
また、若干メスよりオスの方が色鮮やかである。500系
幹線のノースデザインはカワセミのくちばしをモチーフとし
ている。頭、頬、背中は青く、頭は鱗のような模様がある。
喉と耳の辺りが白く、胸と腹と眼の前後は橙色。足は赤い。
幼鳥は全体に黒っぽく、光沢が少ない。カワセミの青色は
色素によるものではなく、羽毛にある微細構造により光の
加減で青く見える。これを構造色といい、シャボン玉がさま
ざまな色に見えるのと同じ原理。この美しい外見から「渓流
の宝石」などと呼ばれる。特に両翼の間からのぞく背中の
水色は鮮やかで、光の当たり方によっては緑色にも見える。
漢字表記がヒスイと同じなのはこのためである。
メスは下嘴が赤い。

生態
海岸や川、湖、池などの水辺に生息し、公園の池など都市
部にもあらわれる。古くは町中でも普通に見られた鳥だった
が、高度経済成長期には、生活排水や工場排水で多くの川
が汚れたために、都心や町中では見られなくなった。近年、
水質改善が進んだ川では、東京都心部でも再び見られるよ
うになってきている。川ではヤマセミよりも下流に生息するが、
一部では混在する。飛ぶときは水面近くを速く直線的に飛び、
このときに「チッツー!」「チー!」と鳴き声を挙げることが多い。
採餌するときは水辺の石や枝の上から水中に飛び込んで、
魚類や水生昆虫をくちばしでとらえる。エビやカエルなども捕
食する。ときには空中でホバリング(滞空飛行)しながら飛び
込むこともある。水中に潜るときは目からゴーグル状のもの
瞬膜)を出し水中でも的確に獲物を捕らえることが出来る。
また、水中に深く潜るときはいったん高く飛び上がってから潜
る個体も存在する。捕獲後は再び石や枝に戻ってえものをく
わえ直し、頭から呑みこむ。大きな獲物は足場に数回叩きつ
け、骨を砕いてから呑みこむ。消化出来なかったものはペリッ
トとして口から吐き出す。足場は特定の石や枝を使うことが多
く、周囲が糞で白くなっていることが多い。ゴーグル状のもの
は地上にいるときでも時々見ることが出来る。

繁殖期にはオスがメスへ獲物をプレゼントするコアジサシと同
様な「求愛給餌」がみられる。つがいになると親鳥は垂直な土
手に巣穴をつくる。最初は垂直の土手に向かって突撃し、足場
ができた所でくちばしと足を使って50-90 cmほどもある横穴を
掘る。穴の一番奥はふくらんでおり、ここに3-4個の卵を産む。 
卵からかえったヒナは親鳥から給餌をうけながら成長し、羽毛
が生え揃うと巣立ちする。せまい巣穴の中は当然ヒナの糞で汚
れるが、ヒナに生えてくる羽毛は鞘をかぶっており、巣立ちのと
きまで羽毛が汚れないようになっている。若鳥は胸の橙色と足
に褐色味がある。非繁殖期は縄張り意識が強く、1羽で行動す
る。水上を飛んだり、えさ場が見渡せる枝や石の上で休む姿が
みられる。

名称
カワセミは「川に棲むセミ」の意で、この「セミ」は古名の「ソニ」
が「ソビ」に変化し、それが転じて「セミ」となった。その「ソニ」の
「ニ」は土の意味で、ソニ(青土)からきた。また、近縁の「アカシ
ョウビン」などのショウビンもこの「ソニ」から来た。 これらとは別
に、室町時代から漢名を取り入れ、「ヒスイ(翡翠)」とも呼ばれる
ようになった。カワセミは、それを表す(読む)漢字が沢山ある。
川蝉、翡翠、魚狗、水狗、魚虎、魚師、鴗などがあり、川蝉はセ
ミとは関係がなく、「カワセミ」の音を当てた漢字。魚狗、水狗、
魚虎、魚師などの漢字はカワセミが巧みに魚を捕らえる様子か
ら来た。

分布
ヨーロッパおよびアフリカ北部からインド、東南アジアにかけて
分布し、広い分布域の中でいくつかの亜種に分かれている。
暖かい地方では定住するが、高緯度地方のものは冬には暖か
い地域に移動する。日本では亜種カワセミ A. a. bengalensis (
Gmelin, 1788) が生息し、北海道で夏鳥だが、ほかの地域では
留鳥として1年中見ることができる。