その辺りで見た野鳥

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ヒドリガモ♂

ヒドリガモ (緋鳥鴨、学名:Anas penelope Linnaeus, 1758)は、
カモ目カモ科マガモ属に分類される鳥類の一種。
オナガガモマガモコガモなどと並んで、日本で最も普通に
見られるカモ類である。淡水型カモの一種で、他の淡水型カモ
よりも海上に出る傾向がある。

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分布
ユーラシア大陸の北部の寒帯地域やアイスランドで繁殖し、冬季は
ヨーロッパ、アフリカ北部、インド北部、中国南部、朝鮮半島、日本な
どに渡り越冬する。日本では冬鳥として全国に渡来する。北海道で
は厳冬期には少なく、春と秋によく見られる。

形態
全長はオスが約53 cm、メスが約43 cm、翼開長は68-84 cm。オス
の成鳥は額から頭頂がクリーム色で、顔から頸が茶褐色、胸は薄
い茶色である。体の上面は灰色で黒い細かい斑が密にある。下尾
は黒い。メスは全体に褐色、他のカモ類と比較して赤褐色みが
強く、腹は白い。オスのエクリプスはメスと似ているが、雨覆羽が白
く全体に赤みが強い。くちばしはやや短めで、雌雄とも青灰色で先
端が黒い。体の下面は白い。次列風切羽には白黒緑の模様がある。
脚は灰黒色。頭部の形状はアメリカヒドリと同様に、他のカモ類と異
なり台形に近い形状であることが特徴。

生態
越冬時は、湖沼、池、河川、河口、海岸、干潟などに生息する。数
百羽の群れになることもある。繁殖期はツンドラ地帯や針葉樹林に
ある湿地などに生息する。食性は植物食であるが、水生昆虫や軟
体動物を食べることもある。潜水して捕食はせず、水面に浮かぶ植
物の葉、茎、根、種子等を採食する。また、岸や中洲に上がって陸
上の植物も食べる。海草、海藻も好んで食べるので、他の淡水型カ
モ類と比べると、海岸付近で観察されることも多い。昼間は群れで
湖沼の中央や陸地に上がって休息し、夕方から明け方にかけて水
田や河川などの餌場に向かい採餌することが多い。海岸近くで生活
する個体は、夜海上で海苔などの海藻類を採食する。繁殖形態は
卵生。水辺の草地などに営巣し、1腹7-11個の卵を産む。抱卵日数
は23-25日である。オスは口笛のような「ピュー、ピュー」という特徴
ある甲高い声でよく鳴き、メスは他のカモ同様低い声で「ガァー、ガ
ァー」と鳴く。

名前の由来
学名の属名(Ans)は「カモ類」を意味し、種小名(penelope)は人名
に由来する。和名は頭部の羽色を緋色にたとえたことに由来する。
緋鳥(ひどり)と呼ばれ、その後ヒドリガモとなった。異名として、赤
頭、息長鳥、あかがし、そぞがも、みょうさく、ひとり、あかなどがある。