その辺りで見た野鳥

ブログ開設しました

オオハクチョウとアメリカコハクチョウ

オオハクチョウ(大白鳥、Cygnus cygnus)は、
カモ目カモ科ハクチョウ属に分類される鳥類。
(左)

アメリコハクチョウ(小白鳥、Cygnus colum
bianus)は
鳥綱カモ目カモ科ハクチョウ属に分類される
鳥類。(右)

a
イメージ 1
a

分布

Cygnus-cygnus.png
オオハクチョウの分布
     繁殖地      留鳥      越冬地
冬季になるとイギリス、イタリア北部、スイス、
黒海沿岸で越冬する。日本では冬季に主に
本州以北に飛来する。日本国内で最も生息
数が多いのが宮城県、越冬地としては根室
風蓮湖(北海道)、大湊、小湊(青森県)、八郎
潟(秋田県)、瓢湖新潟県)、牛久沼(茨城県
宍道湖島根県)などがある。

     C. c. columbianus アメリコハクチョウ
アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ北部
種小名columbianusは「コロンビアの」の意で、
基亜種の越冬地の1つであるコロンビア川に
由来する。アラスカ州ハドソン湾などで繁
殖し、冬季になるとカリフォルニア半島やチェ
サピーク湾などへ南下し越冬する。

形態
全長140-165センチメートル。翼開張218-243
センチメートル。全身の羽衣が白いが、個体
によっては鉄分の多い湖沼で水中の水草
どを採食する際に頭部や首が錆色や黄褐色
を帯びることがある。虹彩は褐色。嘴は黒く、
上嘴基部は黄色で黄色部が鼻孔下部に突出
し尖ったような形状になる。鼻孔は嘴の中央
よりもやや前方に開口する。気管が長い紐状
で胸骨内で上方に向かう。後肢は黒い。 雛の
綿羽は淡灰白色。幼鳥の羽衣は灰褐色で、
嘴基部が淡ピンク色。

全長115-150cm。翼開張180-225センチメー
ル。属内では頸部が太短い。全身の羽衣
は白い。嘴の先端が丸みを帯びるか角張っ
て突出せず、色彩は黒い。鼻孔は嘴の中央
部よりやや先端寄りに開口する。気管が長く
紐状。後肢の色彩は黒い。幼鳥は全身の羽
衣が淡灰褐色。
        C. c. columbianus アメリコハクチョウ
翼長オス50.1-56.9センチメートル、メス50.5-5
6.1センチメートル。眼先に黄色い皮膚がわず
に裸出する。

生態
4-7個の卵を産む。抱卵期間は36-40日。雛は
孵化してから2か月で飛翔できるようになる。
距離を飛翔する鳥としては最大級で、身体が
重いため、離陸時は助走を必要とする。鳴き声
は大きく、「コォー」と鳴く。 シベリアオホーツ
ク海沿岸で繁殖し、日本には越冬のため千島
島を経由し渡来する。食性は草食性が強く、
水中や水面の水草を採餌したり、陸上で落ち穂
や青草を食べる。
その他
白鳥は東西で愛された鳥で、さまざまな伝説・
神話に登場する。

河川、湖沼、内湾などに生息する。
繁殖形態は卵生。2-5個(基亜種は3-5個)の
卵を産む。抱卵期間は29-32日(基亜種30-32
、亜種コハクチョウ29-30日)。

分類
以前は和名がハクチョウとされていたが、197
4年に発行された日本鳥学会のリストからは
ハクチョウ属他種との混同を避けるためにコ
ハクチョウへ変更された。亜種を独立種とする
説もある。亜種コハクチョウを2亜種(西部個体
C. c. bewickii、東部個体群C. c. jankowskii
に分割する説もあったが、有力ではない。

Cygnus columbianus bewickii  コハクチョウ 
                                        Bewick's swan

Cygnus columbianus columbianus (Ord, 18
   15) アメリコハクチョウ Whistling swan

アメリコハクチョウは北アメリカ北部で繁殖
する。日本へはごく少数が冬鳥としてコハク
チョウの群れに混じって渡来する。全長は約
132cmで、コハクチョウ(全長約120cm)よりは
やや大きい。コハクチョウよりもくちばしの黒
色の占める割合が大きく、付け根の部分が
わずかに黄色である。亜種アメリカコハクチ
ウと亜種コハクチョウとの交雑個体と考え
られる個体も観察されている。アメリカコハ
クチョウは通常コハクチョウの亜種(学名:
C.c.columbianus)とされているが、分布
明確に分かれることと体の大きさが異なるこ
となどから、独立種とする説もある。この場合
、本種の学名はCygnus columbianusとなり、コ
ハクチョウの学名はCygnus bewickiiとなる。